1998-10-22 ArtNo.16974
◆<馬>YTL、タイピン社の3不動産をM$3.23億で買収
【クアラルンプル】豊富な現金準備を有する建設/発電事業会社YTLコーポレーションは20日、財政難に陥ったタイピン・コンソリデーテッドBhd(TCB)の主要3不動産の買収を引受けるとともに、TCBへの資本参加に応じる可能性を明らかにした。
YTLのフランシス・ヨー・ソクピン重役(MD)がこの日発表したところによれば、買収契約が結ばれたのは、ショッピング・モール2つ即ち、Lot10とスター・ヒル、そして5スターのJWマリオット・ホテルで、合計3億2300万Mドルを現金で支払う。YTLはまた将来のビジネスの機関車にする狙いからタイピンへの出資も検討している。しかし実際の出資は、今後進められる調査の結果が肯定的なもので、実行可能なスキームがタイピン関係者により承認された場合に限られる。
YTLはクアラルンプル郊外に位置する118haの土地でタイピン社が計画するSentul Raya複合開発(住宅/ホテル/ゴルフ場)プロジェクトに関心が有るためと言う。
ちなみにタイピンは7月30日に法廷保護申請が認められ、目下財務再編計画に取り組んでいる。同社の負債総額は6億Mドルと見込まれ、この内3億7000万Mドルが短期債務と見られている。
一方、地元紙によると香港のRNRグループLtdが上記3つの不動産物件に4億2000万Mドルの買収価格をオファーしていたにも関わらず、タイピンがYTLへの売却を決めたことに観測筋は驚きを表明している。RNR幹部によると、同社は5億Mドルまでは支払う用意があったと言う。(STAR,MBT,ST,BT:10/21)
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