1998-10-22 ArtNo.16968
◆<星>9月の国産非石油製品輸出1.7%アップ
【シンガポール】シンガポールの9月の国産非石油製品輸出は、現在価格で85億9000万Sドルと、予想外の1.7%の成長を見た。アナリストらは比較の対象となる昨年同期が好調だったこともあって3~4%の下降を予想していた。しかし往復貿易は304億5000万Sドルと、11.4%の落ち込みを見た。
貿易開発局(TDB)が20日発表したところによれば、9月の国産非石油製品輸出は、3カ月移動平均で見ると1.4%増加したものの、8月の成長率に比べ半減している。プラス成長が維持された理由は、国産非石油製品中の非電子製品輸出が6%のプラス成長を記録したため。しかし国産非石油製品の3分の2を占める電子製品輸出は0.6%の落ち込みを見た。ディスク・ドライブ(HDD)輸出は10.5%の好調な成長を見たが、TDBはこうした高成長が維持されるかどうかは定かでないとしている。非電子製品の中ではディスク・メディア(+15%)、医薬品材料(+51%)、医療機器(+28%)の輸出が好調な伸びを記録した。しかしPC(パソコン)輸出は24%、プリンター輸出は35%、それぞれ下降した。
9月の往復貿易を3カ月移動平均で見ると9.2%ダウン、輸入が16.9%、輸出が0.9%、それぞれ落ち込んでいる。特に製造業の短期的先行きを占う指標とされる非石油製品の輸入が17%の落ち込みを見たことが懸念される。
国産非石油製品の欧州連合(EU)向け輸出は、HDD、プリント基板アセンブリー(PCBA)、集積回路(IC)、プリンター、PC、カラーTVブラウン管、医薬品材料の好調に支えられ20%の力強い伸びを見た。しかし最大の輸出市場の米国向け輸出は名目5.1%、3カ月移動平均で0.7%の下降を見た。この他、マレーシア(-3.2%移動平均)、日本、香港向け輸出も引き続き下降曲線を辿った。(ST,BT,LZ:10/21)
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