1998-10-15 ArtNo.16892
◆<星>来月一連のコスト削減措置発表:副首相
【香港】リー・シエンロン副首相は13日、香港のシンガポール商工会議所と香港総商会が共催した午餐会の席上、シンガポール政府は11月に、賃金を含む一連のビジネス・コスト削減措置を発表すると語った。
それによると、同措置は6月に発表したいわゆる予算外景気浮揚策よりも一層幅の広い、また深化した内容になる。例えば、地代、公益事業費、運輸費やその他の政府料金が含まれるが、ビジネス・コスト全体のほぼ40%を占める労働コストを大幅に削減する必要がある。労働コストの削減は如何なる国にとっても困難な問題だが、シンガポールは過去10年間にわたり柔軟な賃金制度の確立を図ってきたことから政労使3方面の協力を通じて比較的容易に目標を達成できる見通しだ。
リー氏はまた、「経済危機で市場開放のリスクが問い直されているが、自由化や国際化に逆行すれば、大きな代償を支払うことになる」とし、「そのことは、30年代の世界的な保護主義政策が第2次大戦を引き起こしたことからも明らか」と警鐘した。
リー氏は、シンガポールの金融制度改革の成果に関する質問に答え、『香港では法律で禁止されていないことは何でもできるが、シンガポールでは法律で許されていないことは何もできない』と言われるが、この後半の部分は大分改善されたはずと語り、爆笑を呼んだ。それによるとシンガポールの金融市場開放は非常に慎重に進められており、期待した成果を達成するには、予想したより長い時間を要するかも知れない。しかし目標を堅持さえすれば、シンガポールの特徴を発揮することができるはずと言う。(ST,BT,LZ:10/14)
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