SEAnews 1998-10-14 ArtNo.16883

【クアラルンプル】域内通貨危機への対応に息つく暇もなかった国内製造業界は、マレーシア政府が実施した通貨統制策の下、やっと一息ついている。
マレーシア製造業者協会(FMM)の初歩的調査によれば、製造業者もその顧客も通貨統制策を歓迎している。
ＦＭＭのポール・ロー・センクアン会頭が国営通信ブルナマに語ったところによれば、Ｍドルの相場が固定されたため、為替相場変動リスクが抑制され、ヘッジも必要がなくなった。このため5～6カ月先の注文を寄せる顧客も出ている。これによりビジネスの計画は立てやすくなり、国際的な為替相場の変動も懸念する必要がなくなった。
外国直接投資(FDI)に対する影響はないはずで、もともと通貨統制は長期的な直接投資を対象としていない。通貨統制に対する投資家の理解が深まるにつれ、現在の過剰反応は収まる見通しと言う。
一方、マレーシア会計士協会も、政府の通貨統制措置を、大胆且つ創意に富んだ政策と賞賛していると言う。(STAR:10/13)