1995-05-23 ArtNo.1688
◆<星>国家コンピュータ局、マルチメディア企業を助成
【シンガポール】国家コンピュータ局(NCB)は、今後数年間に急成長が予想されるマルチメディア領域の地元企業の育成を目指し、新たな助成金制度を導入する。
NCBのチン・タンジュー工業技術担当理事によると、近日中に詳細が発表される予定だ。コンピュータ関連の地元ソフトおよびハードウェア企業の研究開発にはこれまでも様々な援助が提供されてきたが、特にマルチメディアを対象としたものはなく、また企業側からの支援要請もなかった。現在同分野に関わる地元企業は約20社で、市場規模は年間2500万Sドル程度と見られる。マルチメディアPCビジネスのブームやインターネットなどの情報ハイウェイに対する需要の高まりから、市場規模は急速に拡大するものと予想される。同局はまた、マルチメディア関連の多国籍企業(MNC)の誘致にも努める。これにより地元企業はMNCのネットワークを利用して国際市場を開拓でき、MNCのマルチメディア製品のローカル化等に参画することもできる。しかし、こうして開発されたマルチメディア製品が成功を収めるのは全体の20%程度と見られる。 一方、デジタルメディア分野の技術開発および商品化を目指して、マサチューセッツ工科大学のメディアラボとシンガポールの企業や研究機関が昨年8月に共同で設立したシンガポール・デジタル・メディア・コンソーティアム(SDMC)は、人材・情報交流の面で成果を上げていると言う。(BT:5/22)
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