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1998-10-13 ArtNo.16862
◆<星>最大のリスクは今や米国:フー蔵相
【ワシントン】日本経済が手詰まり状況から抜け出す気配が生じる中で、今や最大のリスクはアジアから米国、ラテン・アメリカにシフトしたように見える。
世界銀行と国際通貨基金(IMF)の年次総会に出席するため訪米中のリチャード・フー蔵相はストレーツ・タイムズのインタビューに対して以上の感触を語った。
それによると日本は問題解決の糸口を見出したもようで、今後なお時間がかかるにしても、少なくとも日本経済は底入れしたものと見られる。
しかし不安は全て解消された訳ではない。先週の円の急騰から日本企業の域内投資の活発化も予想されるが、もしドル安が米国のリセッションの先触れならその影響は甚大である。米国における金利引き下げも基本的には歓迎される。それはドル軟化のシグナルであり、米国における投資と消費の拡大が予想されるからである。しかしダウが急落するなら、いわゆる“wealth effect(株価値下がりに伴う国民の情緒的貧困化)”から米国の国内需要の減退と国内総生産(GDP)の成長鈍化を来す恐れがある。もし米国経済が来年リセッションに陥るなら、米国を主要市場とするシンガポールや域内諸国にとっては最悪のシナリオと言う。(ST:10/12)
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