1998-10-12 ArtNo.16856
◆<馬>法律家協会特別大会、アンワル氏の釈放等求める4決議採択
【クアラルンプル】マレーシア法律家協会は10日、特別総会を開きアンワル前副首相の釈放等を求める4決議を満場一致で採択した。
この日の会議には同協会の7580人の会員の内約2500人が参加、1)“治安維持法下に逮捕されたアンワル氏と他の拘留者の釈放もしくは裁判”、2)“弁護活動に対する妨害の排除”、3)“アンワル氏や他の逮捕者が警察から受けた暴行に対する遺憾表明”、4)“アンワル氏暴行事件調査のための王立委員会の設置”に関わる4決議を採択するとともに、公判審理を経ずに被疑者を拘留することを認めた治安維持法/非常事態令/危険毒物法の廃止を求める備忘録を政府に提出する方針も決めた。
弁護士の一人によると、治安維持法は被疑者に対する一切の訪問を禁止することを認めており、警察当局は弁護士のアンワル氏との面会も理由なく規制、弁護活動を妨害している。治安維持法以外の2規則も内相の承認が得られさえすれば、被疑者を理由なく60日間拘留することを認めており、同拘留期間は無制限に更新できる。マレーシアには如何なる事態にも対応できる十分な法律規定が存在し、この種の法律に頼る必要はなくなっていると言う。
この日は、警察当局の警告を無視、アンワル氏の支持者約1万人が3キロにわたる長蛇の列を成してクアラルンプル市内をデモ行進したが、衝突事件は生じなかった。しかし警察はその後インドネシア人1人を含む9人を逮捕したと発表した。
一方、外電によるとホワイトハウスは来月クアラルンプルで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)サミットにクリントン大統領が出席することにより、米国政府がマハティール政権を支持していると言った印象を与えることを避ける方策を検討している。米国政府筋によると、クリントン大統領のKL行は国家的訪問でもなければ、公式訪問でもなく、単にそこに居合わせたと言う体裁がアレンジされる見通しと言う。(STAR,ST,LZ:10/11)
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