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1998-10-12 ArtNo.16854
◆<馬>経済政策は革新的:首相
【プタリンジャヤ】マレーシアが導入したMドルの固定相場制は新しいものではないが革新性に富むものである。
マハティール首相が10日催された国際工業デザイン/技術展の開幕式の席上語ったところによると、国民は現在マレーシアが置かれている状況が尋常ではないことを理解する必要がある。ヘッジのような通貨取引方式が採用されるようになった以上、最早従来の制度では対応できなくなっている。マレーの諺は「道に迷ったら元に戻れ」と教えているが、政府が採用した方式は終戦直後のブレトン・ウッズ協定に基づく固定相場制に倣ったものである。ブレトン・ウッズ方式は戦後の国際金融秩序の再建と世界的な経済復興に貢献した。ブレトン・ウッズ協定の失効は決して制度そのものに原因が有った訳ではなく、給与コストの上昇で競争力を失った先進諸国が平価切り下げを通じて競争力の回復を図ったことによる。もし先進国が給与の上昇を抑制していたなら、固定相場制は引き続き繁栄をもたらしたはずである。
マレーシア1国の力で固定相場制を復活させることは困難だが、他の国が受け入れるか入れぬかに関わらず、固定相場制を採用するための何らかの方式を開発せねばならないことは確かである。
国際通貨基金(IMF)が勧告した高金利/高税率/信用引き締めの処方箋はその効果を発揮せず、IMFも同方式の失敗を認めている。通貨危機に対応するための答えは、Mドルの国際化を停止し、マレーシア国外におけるMドル融資を非合法化することである。
富裕国も通貨投機家の破壊的行為に無防備なことを発見しつつある。オーソドックスな方式は停滞を生じさせるのみであり、保守主義は進歩を阻害する。変化を恐れるものは、衰退し、滅亡を待つのみと言う。(STAR,LZ:10/11)
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