1998-10-09 ArtNo.16821
◆<星>年初8カ月の欧州向け輸出、過去最高のS$186億マーク
【シンガポール】シンガポールの年初8カ月の欧州向け輸出は過去3年来最高の186億Sドルをマーク、アジア市場の不振が続く中で、欧州市場の重要性が高まっている。
貿易開発局(TDB)とオランダ外国投資局(FIA)が共催した市場戦略セミナーの席上、TDBのタム・ホクチー事業開発部長が明らかにしたところによると、域内市場が不振の際に、他の市場に目を移すのは自然であり、アジア市場から順調な欧州市場に重心を移動するのは合理的帰結と言える。
シンガポールの国産非石油製品輸出に占める欧州の比率は1996年の17%から今年8月の21%にアップ、これに対して日本のシェアは11%から6%に下降した。欧州向け輸出は下半期も成長し続ける見通しだが、成長の鈍化が予想されている。
欧州市場の中でもオランダ向け輸出は今年上半期に56.5%の成長を見、オランダからの輸入も37.5%の成長を見た。同期間の欧州連合全体との往復貿易は3.6%増加して257億Sドルを記録した。
シンガポール企業は業況が低調なこの時期を利用して、欧州企業と戦略提携を結び、先端技術を導入、アジアの景気回復の波に乗る準備を整えるべきだと言う。(BT:10/8)
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