1998-10-07 ArtNo.16793
◆<馬>経済はアジア諸国の中で最も安定:首相
【クアラルンプル】マレーシア経済の基盤は元々強固な上、政府が一層の補強策を講じ、法的インフラも整備したことから、今では全アジアで最も安定した経済体になっている。
日本百貨店協会が5日主催した会議の開幕演説を行ったマハティール首相は、政府が導入した通貨統制の結果、通貨や証券投機家が市場を混乱に陥らせる恐れはなくなり、トレーダーや投資家は安心してビジネスを行うことができるようになったと指摘した。
それによると1米ドル=3.80Mドルのレートは、為替相場に大きな変動が生じない限り、長期にわたり維持される。ビジネスマンは安心して予算を組むことができ、相場の変動を懸念する必要がない。
低金利や有利な割賦金融条件から小売り市況は回復に転じ、国民の購買力も高まっている。
一部の批判に関わらずマレーシア政府はビジネスにフレンドリーであり、ビジネスの復興を目指している。人種差別主義者は、こうした政府の姿勢をアジアのクロニズム(閨閥主義)と批判するが、政府は法人税に依存しており、法人が利益を上げられなければ、政府は無一文になる他ない。
マレーシアは外資を歓迎する。しかし証券市場への短期投資と生産領域への長期投資は区別されねばならない。証券市場の短期資金は経済を容易に破壊する。昨今の通貨危機により証券市場の時価総額は6000億Mドル縮小、マレーシア経済に甚大な打撃を及ぼした。
マレーシアは証券市場に流入する短期資金の怪しげな利益がなくても十分遣っていくことができる。とは言え長期的投資は歓迎すると言う。(NST,MBT,STAR,ST,BT,LZ:10/6)
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