1998-10-07 ArtNo.16787
◆<星>国際金融公社、初のSドル債でS$3億調達
【シンガポール】シンガポール政府が去る8月に金融規制を緩和したのを受けて、世界銀行傘下のインターナショナル・ファイナンス・コーポレーション(IFC)は5日、3億SドルのSドル債を発行した。
海外組織によるSドル債の発行も、IFCのような超国家組織のシンガポールにおける起債も初めてのことだが、金融管理局(MAS)第757規則の下、IFCは調達した資金を国外に持ち出す際には米ドルに転換せねばならない。これによりSドルの国際化に歯止めがかけられる。
Sドル債の満期は3年(2001年10月29日)、年利は4.5%だが、売出価格が額面の99.446%にディスカウントされるため、実質収益率は4.7%になる。国際格付け機関のスタンダード&プーアもムーディーも共に同債券にAAAの格付けを行っている。債券はシンガポール証取(SES)に上場され、25万Sドル単位で取り引きされる。
起債幹事はシティバンクが、副幹事はDBSバンクとOCBCバンクがそれぞれ務め、アレンジメント・フィーと引受/販売手数料は各15ベイシス・ポイント。
MASは今後超国家組織によるSドル建て起債が増えると見、シンガポール債券市場の成長が刺激されるものと期待している。(ST,BT,LZ:10/6)
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