1998-10-06 ArtNo.16776
◆<星>エプソン、新技術梃子にインクジェットのリーダー目指す
【長野】セイコーエプソン・コープ(SEC)は、独自開発したマイクロ・ピエゾー・テクノロジー(MPT)を梃子に世界のインクジェット市場のリーダーを目指している。
SECのウスイ・ミノル主要部品研究開発(R&D)担当重役(GM)によると、目下同社は国際市場でヒューレット・パッカード(HP)とシェアを争っているが、同社は革命的新技術MPTを応用した新製品、スタイラス・カラー740インクジェット・プリンターを近く発売する。同製品は6ピコリッターの極小インク飛沫を噴射、プリンタ・ヘッドのノズルもモノクローは64から144に、カラーは32から48に増やし、精細な印字を実現している。SECは来年初以降にMPT技術を採用した大量の製品を市場に投入し、シェア拡大を図る。
SECのデータによれば、同社は世界のプリンター市場の30%のシェアを占め、HP社は40%のシェアを握っている。HP社は特に米国では50%のシェアを保持し、SECは25%にとどまっている。北米と欧州は目下世界のプリンター市場の各40%のシェアを占めるが、SECは最も急成長を遂げるアジア太平洋地域の開拓に力を入れると言う。
SECのイリエ・アキオ重役(EVP)によると、同社の1998年3月期年商は60億3000万米ドル、1999年3月期は67億米ドルが見込まれ、2000年3月期には80億米ドルの達成が目指されると言う。(BT:10/5)
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