1998-10-03 ArtNo.16751
◆<印度>電力供給の伸び悩みで電気/電子産業にも陰影
【ムンバイ】インドの電気・電子産業の成長は、十分な電力供給が確保されるか否かにかかっており、1996年10月以来、電力供給の成長が顕著に鈍化したことから、電気/電子産業の生存競争が熾烈化している。
インド電気・電子製造業者協会(IEEMA)のPremchand Golya会頭によると、電気・電子業界は今やマイナス成長に陥り、値下げ圧力を受けていると指摘する。
1998年4-8月の間について見ると、送電用ケーブルの生産は-7.5%、各種計器・測量表示機器の生産は-7%、電気モーターは-2.32%と、いずれもマイナス成長を記録した。しかしエネルギー・メーターと変圧器はそれぞれ11%と4%のプラス成長を記録した。
インドの電力需要は今後10年間に現在の8万5000MW(メガワット)から2倍に拡大する見通しで、年間5000~7000MWの発電能力の追加が必要とされるが、現在の伸び率は2500~3000MWにとどまっている。
しかし業界筋は独立電力業者(IPP)を通じた発電事業は、スタートしたばかりで、これらIPPプロジェクトが軌道に乗った後、電気・電子産業の成長も回復するだろうと指摘した。
一方、先のIEEMAのゴリヤ会頭によると、IPPの外国パトナーは必要な機材/設備を全て輸入に依存しているが、国内業界は1994-95年当時も年間4500MWの発電能力の拡張に必要な設備を供給する能力を備えていた。向こう数年についても年間5000~7000MW、その後は8000MWの設備供給能力を備えるようになると言う。(ET:10/2)
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