1998-10-02 ArtNo.16727
◆<星>IPC、PCビジネス撤退で半期にS$2.2億損失
【シンガポール】シンガポールの地場PC(パソコン)メーカーのIPCコープは、中核PCビジネスからの撤退に伴う1億7000万Sドルの引き当て等で、半期に2億2090万Sドルのボトムライン損失を計上した。
IPCの営業レベルの損失は2250万Sドルにとどまったものの、特別項目の損失は1億9840万Sドルに達した。後者にはPCビジネス撤退に伴う1億7030万Sドルの他、米国子会社のための3500万Sドルの引き当てが含まれる。かつてのIPCオーストラリアの親会社でもある米国子会社は、アジアのメディア、コミュニケーション事業に投資、最近のアジア経済危機で打撃を被ったが、投資事業の処分に伴う860万Sドルの収入で多少相殺された。
IPCの半期の営業額は5031万Sドルと、81.4%下降したが、これも中核とするアジア市場の不振に祟られた。
IPC経営は今後、1)ウルトラ・スィン・クライアント・テクノロジー、2)テレコミュニケーション、3)サービス/サポートの3領域を中核として進められる。
パトリック・ギャム会長によると、PC事業からの撤退で、好収益を期待できる3事業に管理能力と資金を集中できる。IPCは独立の監査会社プライス・ウォーター・ハウスと目下7000万米ドルの銀行ローンの再編に取り組んでいる。下半期も業績の改善は見込めないと言う。(ST,BT,LZ:10/1)
|