1998-10-01 ArtNo.16709
◆リー副首相、日本企業に対<星>投資拡大呼びかけ
【東京】リー・シエンロン副首相は、日本企業に対し、東南アジアの中期/長期の潜在性は依然良好で多くのビジネス機会が存在するため、先ずはシンガポールを拠点にじっくり状況を観望するよう呼びかけた。
リー氏は火曜(9/29)経団連幹部らと昼食を共にし、経済危機下の東南アジアの現状を説明した。それによるとシンガポールは短期的にビジネス・コストの削減を図るとともに、長期的にインフラ/教育投資を拡大する計画で、これによりシンガポールの投資地としての競争力の維持を図る。
少なからぬ日本企業幹部が経済危機に伴って域内に台頭した保護主義の動きに懸念を表明したが、リー氏はシンガポールが市場志向型自由貿易政策を堅持することを確認する一方、今や自由貿易政策を無条件で受け入れる国は目にされなくなったと指摘した。リー氏によると、マレーシアが採用した通貨統制はオーソドックスではないが、マレーシアは同政策に自信を抱いており、シンガポールはこうした試みが成功するよう望んでいる。リー氏は、マレーシアの政策に懸念を抱くものは、直接マレーシア政府にアドバイスを行うよう勧告した。
リー氏はこの日は小渕首相、宮沢蔵相、速水中央銀行総裁とも会見、意見を交換した。(ST,BT,LZ:9/30)
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