1998-09-26 ArtNo.16659
◆<印度>M&M、自動車部品鋳造プロジェクト棚上げ
【ムンバイ】多目的車とトラクター製造大手マヒンドラ&マヒンドラ(M&M)は、国内自動車産業が低迷する中で200クローの自動車部品鋳造プロジェクトを棚上げした。
マハラシュトラ州Baramatiにおける同プロジェクトでは年産5万トンの特殊鋳造施設が設けられ、M&Mの野心的な多目的車スコーピオ製造計画や既存の自動車/トラクター製造事業に奉仕するはずだった。
同プロジェクトの環境アセスメント報告書も当局の認可を得、工場の設計も完成、スペインのMontrgon社とのライセンス契約も結ばれていた。しかしM&M経営陣は8月に同プロジェクトに見直しを加え、今月に入って棚上げを決めたと言われる。
これに伴いM&Mがこれまでに同プロジェクトに投じた16クローを回収するのは困難になったものと見られるが、この点に関して同社筋は、それはルピー/米ドルのパリティーにもよると指摘した。同プロジェクトの輸入コンテンツは50クローとされる。
同社幹部によると、プロジェクトが実行されれば、主にエンジン、トランスミッション・ケースが製造されることになる。目下M&Mはこれらの業務をKirloskar Ferrous、Ennore Foundry、Menon & Menonに依託しており、現在の市況からすれば、サード・パーティーに依託した方がが経済的である。
加えて譬えプロジェクトを実行してもM&Mのこの種の鋳造業務の70%を賄えるだけで、30%は依然としてサード・パーティーに依存せねばならない。
一方、Lucasの支援下に実行されたビジネス・プロセス・リエンジニアリング計画により、M&Mは過去数年間にセールス用在庫を半分に削減、生産性を100%アップ、今年度末までには生産性をさらに20%高めることができる見通しと言う。(ET:9/25)
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