1998-09-26 ArtNo.16652
◆<馬>来年は予想以上の経済成長も:首相
【クアラルンプル】マレーシアは、今月初めに導入した通貨統制の結果、来年は期待を上回る経済成長が実現される可能性がある。
マハティール首相は24日、マスコミの質問に対して以上の見通しを語った。それによると、外国為替管制の効果が完全に現れるには数ヶ月を要する見通しだが、既に回復の兆しは生じており、例えば月間自動車販売は5000台から1万2000台に増加している。金利引き下げを通じた貸出規制の緩和は既に効果を発揮、自動車割賦金融の頭金の額は下降している。現在の8%の金利は妥当な水準で、人々はビジネスを行うことができる。
また中央銀行の9月15日時点の金/外貨準備は807億5900万Mドルと、2週間前の578億7800万Mドルから顕著に増加した。このため国内経済の成長も、1999年は大きく改善するものと見られる。
しかし、来年景気が一層冷え込む可能性も有り、過度な楽観は禁物である。目下の1米ドル=3.80Mドルの固定相場を引き下げる可能性は否定しないが、3.80Mドルのレベルをできるだけ維持するよう努める。仮に他国がローカル通貨の相場を引き下げるなら、マレーシアも引き下げる。
マレーシアは決して好きこのんでMドル相場を統制している訳ではないが、国際金融制度が他国の富の略奪行為を認める限り、保護は必要である。世界銀行は通貨統制の影響を見定めるためマレーシアに対する7億米ドルのローンの実行を繰り延べたが、同行は通貨管制の意味を理解していない。世界銀行はマレーシアがそれ自身を世界から切り離したと見ているが、それは正しくないと言う。(STAR,NST,BT,LZ:9/25)
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