1998-09-25 ArtNo.16637
◆<馬>大型プロジェクト巡る対立が仲違いの原因:アンワル氏
【シンガポール】アンワル前副首相は、治安維持法下に逮捕されるのに先だってCNBCのインタビューに応じ、大型プロジェクトを巡る対立がマハティール首相との関係悪化と最終的に閣僚ポストを解かれた原因であると語った。
アンワル氏によれば、バクン・ダム、クアラルンプル国際空港、首相の子息ミズラン・マハティール氏所有海運会社の救済、新行政都市プトラジャヤの開発、正副首相の公邸新築等を巡る意見の不一致が、首相の不興を買った。
国営石油会社ペトロナスがミズラン氏の海運会社を買収する際、アンワル氏とペトロナスは国際評価会社に資産価値の評価を委ねるよう提案したが、首相から大喝された。
副首相公邸の新築費用はアンワル氏の反対で、当初の7000万Mドルから4000万Mドルに縮小されたが、同氏はサインしなかった。
マハティール首相は、女性問題にしろ、博打にしろ、与党リーダーの不品行を咎めたことは一度もなかった。統一マレー国民組織(UMNO)の20億Mドルの資金が横領された際も、昨年10月に10億Mドルが秘かにスイス銀行に預金された折りも、アンワル氏は、マハティール首相に報告したが、首相はその事実を公開しなかった。
マハティール首相とダイム総理府相(特別任務担当)は、アンワル氏が両者の家族や一党の利益を保護しないのではないかと不安を抱いたが、汚職の罪を着せることができないため、性的不品行を理由にアンワル氏の政治的抹殺を図ったと言う。(ST,BT,LZ:9/25)
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