1998-09-24 ArtNo.16615
◆<星>S$30億トウアス・パワーの民営化入札募集
【シンガポール】政府投資会社タマセク・ホールディングズは23日、総資産30億Sドル余の発電会社トゥアス・パワーの60%の持分を売却するため入札を募集した。
タマセクがストレーツ・タイムズに掲載した入札募集広告によれば、トゥアス・パワー権益買収に関心を有する者には11月4日までに入札資格審査書類の提出が求められる。
トゥアス・パワーの払込資本は8億2200万Sドルで、その60%は4億9320万Sドルになるが、タマセクが売却に応じる最低価格をどの辺に設定しているかは明らかでない。ビジネス・タイムズ紙によれば、タマセクが民営化計画の財務顧問に指名したクレジット・スイス・ファースト・ボストンが依然として評価作業を進めていると言う。
トゥアス・パワーはこれまでに15億Sドルを投じて第1期プロジェクトを進めており、来年4月には1200MW(メガワット)の発電施設が稼働する。トゥアス・パワーは最近10億Sドル強と見積もられるやはり1200MWの第2期工事の入札を募集している。第2期プロジェクトでは2001年から輸入される西ナトゥナ諸島の天然ガスが燃料に使用される。スンバワン・コープに率いられるシンガポールの企業コンソーシアムは先月、インドネシア側と西ナトゥナ諸島の天然ガスを購入する合意書に調印している。
これまでは、シンガポール政府系企業3社、即ちシンガポール・テクノロジーズ・インダストリアル・コーポレーション(STIC)、スンバワン・コープ、ケッペル・コープが、トゥアス・パワー権益買収戦の主役とされてきた。この内スンバワン・コープはナトゥナ・ガス購入コンソーシアムの主要メンバーで、最近STICとの合併計画も発表されたことから、アナリストらは買収レースの先頭に立ったものと見ている。(BT:9/23,LZ:9/24)
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