1998-09-23 ArtNo.16600
◆<星>8月の国産非石油製品輸出5%アップ
【シンガポール】シンガポールの輸出志向型製造業の健康度を占うバロメーターとされる、国産非石油製品輸出はアナリストらの悲観的予想とは異なり8月には5%のプラス成長を回復、78億Sドル(名目価格:以下同様)をマークした。
貿易開発局(TDB)が21日発表したところによれば、シンガポールの国産電子製品の主要3部門、ディスク・ドライブ(HDD)、プリント基板アセンブリー(PCBA)、集積回路(IC)の輸出は2桁成長を遂げ、PC(パソコン)、プリンター、その他の電子製品輸出の二桁の落ち込みを補った。
国産非石油製品の欧州連合(EU)向け輸出は29.1%の急増を見、対米輸出も7%の成長を遂げた。中国/インドネシア/インド/中東/南アメリカ/東欧/アフリカから成るいわゆる新興市場(国産非石油製品輸出市場シェア8%)向け輸出も13.8%アップ、特にインド向け輸出は44%の急成長を達成した。その他の伝統市場、マレーシア/日本/香港等への輸出は2.2~22.9%の落ち込みを見たが、マレーシア向け輸出は思ったほど悪くなく、2.2%の下降にとどまった。
国産石油製品輸出は14.5%ダウン、国産品輸出全体では2.3%の伸びを見た。中継輸出も2.8%アップ(石油-69%/非石油+3.2%)、総輸出は2.6%増の153億1400万Sドルを記録した。
しかし輸入は石油(-17.8%)も非石油製品(-15.1%)も下降し、全体で15.4%減の140億600万Sドルにとどまり、往復貿易は293億2000万Sドルと6.9%縮小した。
TDBは月間貿易統計は極めて変動性に富んでいるため、その変化に一喜一憂すべきではないとしている。そこで様々な変動要素が平均化された3カ月移動平均で見ると8月の国産非石油製品輸出の伸びは2.8%、HDDとICの輸出の伸びは各8.2%と8.9%、対米/対欧輸出の伸びは5.9%/16.2%となる。また韓国/日本/台湾/フィリピン向け輸出はいずれも二桁の落ち込みを見た。(ST,BT,LZ:9/22)
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