SEAnews 1998-09-21 ArtNo.16577

【クアラルンプル】マレーシア第2の商業銀行バンク・ブミプトラ・マレーシアBhd(BBMB)は18日、1998年3月期に14億1000万Ｍドルの損失を計上する一方、不良貸付に25億Ｍドルを引き当てたと発表し、市場を驚かせた。
ＢＢＭＢの1998年3月期業績は国内経済危機の深刻な打撃を受け、前年の4億5500万Ｍドルの利益とは対照的な14億1000万Ｍドルの損失に転落した。ＢＢＭＢの純貸付総額は、グループ・レベルで325億Ｍドル、銀行レベルで250億Ｍドルで、粗不良貸付(NPL)はグループ・レベルで総貸付の25％、銀行レベルで20.4％、また純ＮＰＬは各15.7％と12.6％に達した。
リスク加重総資産を基準にしたＢＢＭＢの自己資本比率はグループ・レベルで、1997年の11.4％から1998年の7.4％に、銀行レベルでは11.8％から6.5％に、それぞれ下降した。
このため政府投資会社カザナ・ナシオナルBhdはＢＢＭＢの普通株及び無償還累積優先株と引き替えに4億と7億Ｍドルを注入、これによりＢＢＭＢのリスク加重総資産を基準にした自己資本比率は銀行レベルで9.7％に回復した。またこの結果カザナはＢＢＭＢの18％の権益を手に入れ、大蔵省が残りを占めている。
しかし信用格付会社Fitch IBCAは、ＢＢＭＢの資産内容は極めて不良で、ローン問題が悪化すれば、さらに20億Ｍドルの注入が必要になると予想している。(NST,MBT,STAR,ST,BT:9/19)