1998-09-16 ArtNo.16508
◆<星>市場開放政策を堅持:リー副首相
【シンガポール】アジア諸国はそれぞれ独自の方式により目下直面する経済危機の乗り切りを図っており、いずれの方式が正しいか、いずれの国の経済がより早く回復に転じるかは明らかでないが、シンガポールは引き続き市場開放政策を維持し、市場メカニズムをベースとした経済運営を進めて行く。
シンガポール金融管理局(MAS)会長を兼ねるリー・シエンロン副首相は14日、米国の投資銀行JPモルガン主催の投資セミナーの席上、「アジア経済危機の長期的展望」と題して講演、以上の姿勢を確認した。
それによるとシンガポールは先ず、Sドル・レートを市場の実勢、経済のファンダメンタルに委ね、Sドルに対する信頼と国内経済の競争力を共に維持するよう努めている。
また政府は予算外の景気刺激措置も導入しており、さらに通産相を長とする競争力委員会が目下総合的なビジネス・コストの削減策を研究、今年末までに報告書を政府に提出する。同検討には、中央積立基金(CPF)雇用主負担の引き下げの可否も含まれる。
これらの措置は即効は期待できないにしても、シンガポールの競争力を強化し、域内経済が回復に転じた際には潮流に乗ることができると言う。(ST,BT,LZ:9/15)
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