1998-09-15 ArtNo.16492
◆<星>独クリーン・ルーム会社、アジア本部設置計画
【シンガポール】ドイツのクリーンルーム専門会社Meussner+Wurst(M+W)は、シンガポールにアジア全域をカバーする営業本部を設ける計画だ。
M+Wのシンガポール・オフィスは目下、タイ、フィリピン、マレーシアの業務を統括、残りのアジア地域業務はドイツ本社が監督している。アジア・ビジネスは3億5000万マルク(S$3.58億)のグループ営業額の3分の1に貢献しており、シンガポールがアジア・ビジネスの3分の2を占める。
M+WシンガポールのLothar Til重役とKlaus Gaertner重役(共にMD)によると、同社は今年末までにアジア本部をシンガポールに設けることを計画、本社の最終決定を待つと同時に、経済開発局(EDB)と奨励措置を享受できる営業本部ステータスの認可問題を協議している。
シンガポールにアジア全体をカバーする地域本部を設ければ、距離や時差の関係からもより完璧な支援態勢を確立でき、地元タレントのリクルートも容易である。目下シンガポール・オフィスには173人が勤務、内半ば以上がエンジニア、70%が地元スタッフで占められている。アジア本部の設置が決まれば、スタッフの数は250人前後に増員される。
クリーンルームの他、ウエハー・ファブ用地の地質調査、デザイン、機械設備/ソフトウェアの納入・据え付けまで手がけるM+Wは、ドイツ企業Wacker Siltronicから2億5000万Sドル、チャータード・セミコンダクター・マニュファクチュアリングから2億Sドルと2億5000万Sドル、テク・セミコンダクターから1億Sドルのいずれもウエハー・プラント建設契約を獲得した他、IBMのディスク・ドライブ工場(S$2500万)、化学企業Merck and Laporeのターンキー・プロジェクト(S$2000万)等も引受、シンガポール市場の90%のシェアを握っている。
目下のところチップ関連契約がアジア・ビジネス全体の90%を占めているが薬品、食品製造市場の開拓も目指している。
現在、半導体産業は低迷しているが、同社は今年下半期には需要が上向き、新ファブ契約を獲得できるものと期待していると言う。(BT:9/14)
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