1998-09-14 ArtNo.16489
◆<印度>ヒンダルコ、インディア・フォイルの51%権益買収
【カルカッタ】Aditya BirlaグループのHindalco Industries Ltd(HIL)は優先割り当てと私募方式による買収を通じてWilliamson Magorグループ傘下India Foils Ltd(IFL)の51%のシェアを手に入れる。
提案されている取引の下、IFLの45%の権益は、額面10ルピー/取引価格35ルピーの株式900万株と550万ワラントの優先割り当てにより取得され、さらにWilliamson Magorの6%の持分が買収(価格未定)される。
IFL取締役会は11日、国内最大のアルミ会社との戦略提携とされる総額約65クローの以上の取引を承認した。同取引はさらに10月9日の年次総会にかけられ、株主の承認が求められる。目下のところ払込資本17.35クローのIFLの株主構成は、Khaitan一族所有のMagorグループが60.94%、金融機関が16%で、残りのシェアは一般投資家により所有されている。取引完了後はHILが51%、Magorが22%、金融機関が7%、一般投資家が20%になる。
Khaitan氏によると、メタル価格の変動でIFLの経営は当初から困難に直面していたが、今回の支配権益売却の決定は、茶とバッテリーを中核ビジネスとし、IFLの経営に当たっては戦略パートナーを求めるようを勧告したマッキンゼイ&Coの報告書に基づくもの。輸入品との競争過熱や東南アジア市場喪失で、方針決定が遅延すれば、IFLの経営が一層困難になることが明らかになったことも、理由の1つ。
同取引でHILは下流部門事業の統合化が図られ、IFLは逆に上流部門との提携を強化できる。金融機関がその出資を維持したことにも、同取引の見通しの明るさが反映されている。目下国内市場の44%のシェアを占めるIFLは、HILとの提携で金融基盤や流通網が強化されたことから、一層のシェア拡大が見込めると言う。(THBL,ET,IE,TH:9/12)
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