1998-09-14 ArtNo.16480
◆<馬>経済、来年は1%のプラス成長回復:中央銀行副総裁
【クアラルンプル】マレーシア経済は、資金統制措置により世界的な経済波乱から隔離されたことから、来年は1%のプラス成長を回復できる見通しだ。
中央銀行のズティ・アフタル・アジズ副総裁が先週末ロイターのTVインタビューに応じたところによると、今年第1、第2四半期にマイナス成長を見た国内総生産(GDP)は、第3四半期にもマイナス成長が見込まれるが、第4四半期にはプラス成長を回復、来年は通年で1%のプラス成長が見込まれる。
国内にはインフレの兆候は見られず、今年通年のインフレ率も当初予想された7~8%を下回る可能性がある。
金融市場が安定を回復しており、このまま安定が維持されるなら、9月1日に導入された資金統制は解除され得る。マレーシアは国内市場の開放を約束しているが、市場秩序が維持された場合にのみ開放の恩恵を享受できる。
1米ドル=3.80Mドルの固定相場は2-6月の間の平均レートに基づいているが、マレーシアの経済基礎が改善されれば、見直しが加えられ、中期/長期要因も配慮した調整が加えられる。
マレーシアの金融市場開放の公約に変化はないが、一定の条件が整った段階でのみ、開放される。自由化後、再度後退を強いられるようなことは、回避せねばならない。
マレーシアの目指すものは、通貨と金融の安定であり、国内の購買力を維持し、インフレを抑制することである。こうした点に関してはマレーシアはかなりの程度目標を達成しており、今後も同目標達成レベルの向上維持が図られ、この方面の利益が損なわれないよう確保すると言う。(STAR,ST,BT,LZ:9/12)
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