SEAnews 1998-09-09 ArtNo.16421

【クアラルンプル】マハティール首相は8日、プトラ・ワールド・トレード・センター会議場に参集した与党統一マレー国民組織(UMNO)基層リーダー約5000人に対して、自から後継者に選んだアンワル氏の閣僚ポストと党籍を剥奪した理由を説明した。会議後記者会見した首相は、アンワル氏の解任の理由は不道徳な個人的所行であり、政治とは無関係であると指摘した。
それによると、アンワル氏は、自分に対する様々な風聞が、政治的陰謀と主張しているが、相互に全く関わりのない警察や検察官が全て陰謀に荷担しているとは考えられない。
首相はまた、自身が一度は後継者に選んだ者をこの種の不道徳な振る舞いを理由に解任したことを国民一般に釈明する考えはなく、国民は時の経過とともに自ずから理解してくれるものと思うと語った。
首相は、政治改革の標語を掲げて全国遊説を計画しているアンワル氏を治安維持法違反で逮捕する可能性に関して、本人はそれにより殉教者になることを希望しているようだが、目下のところその必要があるとは思わないと語った。
首相によると、昨年2カ月間にわたり外遊した際には、引退し、アンワル氏に首相のポストを譲り渡す考えだったが、経済危機の発生で同計画は実行されずに終わったと言う。(STARｵﾝﾗｲﾝ:9/8)