1998-09-09 ArtNo.16420
◆<星>既存インフラはデジタルTVサービスに対応:調査報告
【シンガポール】シンガポール放送事業管理局(SBA)が最近業者に依託して実施した調査の結果、シンガポールの既存のテレビ受信システムを利用してデジタル・テレビ番組を視聴できることが明らかになった。換言すれば、各テレビ局は既存のインフラを利用して、デジタルTV放送サービスを直ちに実施できる。
今回の調査では、公共(HDB)住宅地区を利用して欧州のDVB(デジタル・ビデオ・ブロードキャスティング)システム、米国のATSC(アドバーンスト・テレビジョン・システムズ・コミティー)システム、日本のISDB-T(テレストリアル・インテグレーテッド・サービシズ・デジタル・ブロードキャスティング)システムの試運転が行われた。シンガポール・デジタルTVテクニカル・コミティーは、目下調査結果に検討を加えており、今年末に報告書をSBAに提出するとともに、3方式の中の1つを推薦する。
SBAは7日、試運転の終了を宣言するとともに、試運転に参加した日米欧企業に記念品を進呈した。SBAスポークスマンによると、調査対象にHDB住宅地が選ばれたのは、高層アパートが林立する地帯でも、障害の恐れのないシステムを選ぶのが狙い。この他の評価の基準には、固定/移動いずれの方式でも放送に影響が生じないこと、マルチメディア機能、価格、周波数、付加価値サービスの潜在性等が上げられる。
視聴者は既存のTV受像器にセット・トップ・ボックスを据え付けるか、デジタルTV用のテレビ受像器を購入することにより、デジタル番組を視聴でき、前者のコストは600~700Sドル、後者のそれは4000~5000Sドルと言う。(LZ:9/8)
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