SEAnews 1998-09-03 ArtNo.16342

【シンガポール】今年上半期にシンガポールの民間部門は6億5400万Ｓドルの研究開発(R&D)投資を約束、その半ばが電子部門により占められた。
国家科学技術局(NSTB)が1日発表したところによると、通年の約定額は昨年並みの11億4000万Ｓドルのレベルに達する見通しだ。ＮＳＴＢは様々なスキームを通じて向こう5年間にハイテク・スタートアップ企業200社を育成する計画だ。同計画の最大のハードルは2000人の研究スタッフを確保すること。
ＮＳＴＢのテオ・ミンキアン会長によると、Ｒ＆Ｄ活動の2つの主要指標とされるＲ＆Ｄの総支出(GERD)と科学者／エンジニア(RSE)の数は、1997年も健全な成長を遂げた。昨年のＧＥＲＤは前年比17％増の21億Ｓドル、ＲＳＥは同11.3％増の1万1300人を数えた。民間部門のＲ＆Ｄ支出は13億1000万Ｓドルと、ＧＥＲＤ全体の64％を占めた。その国内総生産(GDP)に占める比率は、前年の1.37％から1.47％にアップ、2005年には目標とする2％に達する見通しだ。
労働者1万人当たりのＲＳＥも1996年の56.3人から昨年は60.2人に増加した。民間部門のＲＳＥは14％増の5792人を数え、ＲＳＥの成長を牽引している。
民間企業は昨年90のＲ＆Ｄセンター／プログラムを設け、11億ＳドルのＲ＆Ｄ投資を約束、これにより向こう3～5年間に少なくとも50億Ｓドルの収入と1400人分のＲＳＥ就業機会が創出される見通しだ。昨年のＲ＆Ｄ関連売り上げは96億Ｓドルと前年比51％成長、総売上の10％を占めた。
昨年は543組織がＲ＆Ｄを手がけ、内508組織が民間企業、6組織が高等教育機関、14組織が政府機関、15組織が公共研究機関で占められた。民間企業508社中58％は地元企業、残りは外資の100％所有もしくは過半数を所有する企業だった。(BT:9/2)