1998-08-29 ArtNo.16286
◆<馬>アハマド中央銀行総裁/フォン副総裁共に辞職
【クアラルンプル】大蔵省は28日、中央銀行のアハマド・モハメド・ドン総裁及びフォン・ウェンパ副総裁の辞職を確認するとともに、Zeti Akhtar総裁補佐を中央銀行総裁代行に指名したと発表した。
ズティ女史の総裁代行任命は1998年9月1日に発効する。アハマド総裁は1994年5月1日にジャファル・フセイン前総裁の退任後、第5代中央銀行総裁に就任、その後1997年5月1日に同総裁の任期は2000年4月30日まで3年間延長されていた。一方、フォン副総裁は1995年7月17日にコン・キムニュン前副総裁の死去に伴い、副総裁に就任した。
大蔵省の声明は正副総裁の辞職の理由を明らかにしていないが、観測筋はマハティール首相との政策上の意見の対立を指摘する。両者間には深刻な意見の不一致が有ったものの、決して過去の対立が辞職の原因ではなく、マハティール首相がいわゆる激烈な手段の1つとして導入を計画しているとされる資金管理制度をアハマド中央銀行総裁は認めるに忍びなかったためと見られる。
いずれにしても、これまでアハマド総裁を支持してきたアンワル副首相にとっては大きな政治的打撃と言える。しかし観測筋は同相が辞職することはないものと見ている。
一方、観測筋は国営石油会社ペトロナスのハッサン・マリチャン総裁が中央銀行の次期総裁候補のフロント・ラナーと噂している。(STARオンライン:8/28,ST,BT,LZ:8/29)
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