1998-08-26 ArtNo.16237
◆<星>NCS、中国/インドを橋頭堡にアジア市場開拓
【シンガポール】シンガポール・テレコム傘下のナショナル・コンピュータ・システムズPte Ltd(NCS)は中国とインドに子会社を設け、アジア市場の開拓に本腰を入れている。
中国蘇州工業パーク内に設けられた子会社には目下中国人エンジニア20人が雇用されており、さらに40人に増員される予定だ。
インドのバンガロール情報技術(IT)パークに設けられた子会社には10人の現地エンジニアが勤務している。NCSは今後マレーシア、タイ、フィリピン、オーストラリア、香港への進出も計画している。
NCSのリー・クォックチョン(李国彰)重役(MD)によると、域内経済危機で一部の業界には人員の過剰が生じているが情報技術(IT)関連の人材は依然として不足している。海外進出の目的の1つは、国内の人材不足に対応し、海外の人材を活用することにある。当然進出先の市場開拓にも力を入れる。
域内経済危機の影響は同社も受けており、これまで年率40%の成長を見てきた営業額は、今年は10~15%の伸びにとどまる見通しだ。近隣諸国のIT支出が激減したことから、多国籍IT企業らは経済危機の打撃の小さいシンガポールに大挙押し寄せており、競争が過熱している。このため市場シェアを奪われる恐れもあるが、いわゆるミレニアム・バグが少なからぬビジネス機会をもたらす見通しと言う。(LZ:8/10)
|