1998-08-22 ArtNo.16190
◆<星>ルーサント、入札/企業買収通じ域内のプレゼンス強化
【シンガポール】米国の通信機器会社ルーサント・テクノロジーは20日、アジア経済危機により同社の域内事業計画が後退することはなく、投資や入札、企業買収を通じて、域内におけるプレゼンスを一層強化する方針を明らかにした。
ルーサントのマイケル・ブッチャー社長(アジア太平洋担当)兼CEOは20日記者会見し、チャイチー工業団地のルーサント・テクノロジー・シンガポールの敷地(2万平方フィート)内に800万米ドルを投じてアジア・パシフィック・トレーニング・アンド・エデュケーション・センター(APTEC)を設けることを明らかにするとともに、以上の消息を語った。APTECは5000平方フィートの通信機器検査センターと10教室が設けられ、顧客に最新製品や最新技術を紹介するとともに、ワイヤレス・ネットワーク・システム、データ・ネットワーキング・システム、スイッチング&アクセス・システム等に関わる訓練が提供される。
1984年にシンガポールに進出して以来同社の当地累積投資は10億米ドル、従業員は1400人に達した。昨年アジア太平洋地域は同社の264億米ドルの年間営業額の10%以上に貢献したが、今年は域内経済危機の影響でアジア太平洋地域の営業額に占めるシェアは縮小する見通しだ。アジア太平洋地域の今年の営業額はほぼ昨年と同レベルに終わるが、1999年度は20%の成長を回復できる見通しだ。
同社は向こう数週間内に一連の請負契約と通信会社の買収計画を発表する。同社は過去半年間にもオーストラリア企業等、7件の企業買収を発表してきた。またシンガポールの基本通信ラインセス及び移動電話ラインセンスを獲得したNTT/英国テレコム/シンガポール・パワー/シンガポール・テクノロジーから成るスターハブの通信インフラ事業に積極的に入札を行う計画だ。
ルーサントはまたチャータード・セミコンダクター・マニュファクチュアリングと10億米ドルを投じて、ウエハー工場を建設する計画で、同プロジェクトの51%のシェアを占めている。この他、アジア太平洋地域ディストリビューション・センターに約1000万米ドルを投資する計画と言う。(BT,LZ:8/21)
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