1998-08-15 ArtNo.16105
◆<馬>首相、情報化時代の政治/経済運営でトフラー氏と意気投合
【クアラルンプル】マハティール首相は13日、マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)顧問理事会のメンバーも務める米国の社会経済学者アルビン・トフラー氏と会談した。
その後記者会見した首相によると、トフラー氏は情報技術(IT)の急速な発展で政治家も発想の転換を強いられている指摘、首相も同主張に共感を覚えたと言う。
現代社会を鋭く分析した「未来の衝撃」や「第三の波」等の書で知られるアルビン・トフラー氏によると、IT時代には政治的判断にもスピードが要求されるが、多くの国の政府は依然として産業時代の発想で対応しているため、後手に回っている。マハティール首相によれば、実際のところ行政機構は膨大な情報を短時間に処理する能力を欠いているため、為政者は一層困難な政治判断を強いられると言う。
トフラー氏は、また経済危機により譬え他の大型プロジェクトが遅延しても、MSCプロジェクトは最優先すべきだと提言した。MSCプロジェクトは単なる物理的なコリドーの建設にとどまらず、知識/情報ベースの全く新たな経済に対する受け入れ態勢を整えることを意味する。この種の準備を怠る国は、最終的に世界経済から完全に閉め出されると言う。(MBT,NST,STAR:8/14)
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