1998-08-14 ArtNo.16087
◆<星>米国NSI、自由化後のドメイン名ビジネスに楽観
【シンガポール】米国拠点のネットワーク・ソルーションズ・インク(NSI)はインターネット・ドメイン名登録独占経営権喪失後の競争に備えている。
NSIのガブリエル・バティスタ重役(CEO)が水曜シンガポールで語ったところによると、同社は1992年に3つのトップ・レベル・ドメイン名“.com”、“.org”、“.net”の独占プロバイダー契約を獲得したが、同契約は9月30日で期限が切れる。
一方、米国商務省は去る6月、米国政府がインターネット・アドレスを管理する制度を廃止する方針を決めたことから、これまでの常識は今後通用しなくなる。
その実、NSIは1997年初めから競争こそ、業界、インターネット、そしてユーザーに最大の利益をもたらすと主張してきた。ドメイン名をどのように用いるかと言ったアイデアは多くのビジネス機会を創出するはずである。
同社は中小企業に照準を合わせており、ドメイン名を通じたオンライン認証サービスの他、パーソナライズした電子メールやEコマース・ソフトウェア等、ドメイン名を包装して同一の顧客に販売するサービスなどを検討している。
ドメイン名ビジネスの潜在顧客は1億以上にのぼり、今のところほとんど未開拓となっている。NSIはパートナーシップ、合弁、再販、買収を通じて、同市場の開拓を図る。現状では、どれほどの競争者が存在するかも明らかでないが、当初の競争者は米国方面から出現する見通しだ。
NSIの1998年6月30日時点のドメイン登録顧客は44万3000社で、前年同期比91%増加、米国以外の顧客が29%を占めている。今後国際顧客が益々増加する見通しで、特に米国以外の“.com”顧客の伸びが顕著になる見通しだ。
米国商務省は当面暫定組織にインターネット・アドレスの管理を委ねるものと見られるが、NSIはその後の進展にも楽観的見通しを抱いていると言う。(IE:8/13)
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