1998-08-13 ArtNo.16068
◆<星>第2四半期のGDP成長率1.6%
【シンガポール】今年第2四半期のシンガポールの国内総生産(GDP)は、内外の需要低迷で総需要が5.2%縮小、加えて製造部門と商業部門がマイナス成長を記録したことから、僅か1.6%の成長にとどまった。
製造業生産は第1四半期には依然として6.1%のプラス成長を遂げたが、電子部品輸出の不振から第2四半期には終に1.1%のマイナス成長に陥った。
商業生産も第1四半期のプラス1.4%から第2四半期のマイナス4.8%に後退した。
建設業は依然として9.8%の成長を記録したものの、第1四半期の13.8%の伸びを下回った。
この他、同期間には、運輸通信業が6.4%から5.4%に、金融/ビジネス・サービスは6.5%から2.5%に、いずれも成長の鈍化を見た。
シンガポールの総需要の70%は外需で占められるが、通産省は、外需の両翼を成す経済協力開発機構(OECD)と域内諸国の双方に陰りが見られ、先行きは楽観できないとしている。
第2四半期には就業機会も2800人分縮小、昨年同期の3万7200人分の純増とは対照的な数字となった。また消費者物価指数(CPI)も6月には0.2%下降した。証券業界のアナリストは就業機会の減少やCPIの下降は、リセッションに特徴的な現象であり、今年は通年でもマイナス成長に陥る可能性が大きいと観測している。(ST,BT,Z:8/12)
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