1998-08-12 ArtNo.16058
◆<馬>中央銀行、3カ月もの介入金利を10%に引き下げ
【クアラルンプル】マレーシア中央銀行は10日、銀行同業間市場における3カ月もの介入金利を10%に引き下げた。
中央銀行は7月31日に介入金利をそれ以前の11%から10.5%に引き下げたばかりで、今回の引き下げは僅か2週間に2度目。業界筋はこれにより大手銀行の基準貸出金利(BLR)も今月末までに現在の11.5%から11%に下降するものと予想、マレーシアの金融政策は引き締めから緩和に転じたと指摘した。トレジャリー・マネージャーの1人は、「今回のカットは予想外のことだが、今となっては法定準備金率がさらに2~4%ポイント引き下げられても驚かない」と語った。
インディペンデント・エコノミック・アナリシスのエコノミストは、「マレーシアは景気浮揚のために自暴自棄になった感がある。中央銀行は低コストな資金を提供し、銀行界の危機乗り切りを支援しているが、Mドル相場を下落させる恐れがある」と指摘した。
ABN-Amroアジアのアナリストは「銀行体系内の流動性の拡大により補完されないなら、政策的な金利カットは極めて危険な措置で、銀行の資金調達コストも同時に引き下げられねばならない」警鐘した。(BT,STAR:8/11)
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