1998-08-11 ArtNo.16040
◆<星>ヴィッカーズ/リム&タン、インターネット取引導入宣言
【シンガポール】シンガポール証取(SES)は先週水曜、同取引所が開発したインターネット証券取引システム“ヴァーチャル・ターミナル・インターフェース”を利用して、会員証券会社が顧客の取引を仲介し、また付加価値サービスを提供するのを認めると発表したが、これを受けてヴィッカーズ・バラスとリム&タン・セキュリティーズは7日、2カ月以内にインターネット取引を開始すると宣言した。
両証券会社の発表によると、両社は同目的のために各40万Sドルを投資する計画で、SES子会社のマクロヴィジョン・システムズに関係システムの開発を委託した。新システムはシンガポール初のシームレスなオンライン・ダイレクト・トレーディングを実現する。これ以前にフィリップ証券は既に電子方式による取引を導入しているが、依然として証券会社スタッフが顧客の注文をSESのトレーディング・システムにキー・インせねばならない。
ヴィッカーズとリム&タンのシステムは国家コンピューター局(NCB)とNETs(ネットワーク・フォー・エレクトロニク・トランスファー)が合弁で設立したネット・コマースの認証機関“Netrust”を利用して投資家を認定する。また全ての注文は暗号化され、取引の機密が維持される。加えて最近国会を通過したシンガポール・エレクトロニク・トランザクションズ法案がネット株取引を行う投資家の利益を保護する。また証券仲買手数料はこれまで通り1%に据え置かれる。投資家はこれにより世界中のどこからでもSES株の売買注文を行うことができるようになる。
フィリップ証券は、以上の消息に触れ、既存電子取引システムを一層改善するとしており、GKゴー等の他の証券会社もインターネット取引導入の可能性を検討するとしている。
これ以前にSESは、小口投資家が証券ブローカーを通じないで、小口な直接注文ができるインターネット取引システムを導入すると発表していたが、同方式の導入は先に持ち越される見通しだ。(ST,BT:8/8)
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