1998-08-03 ArtNo.15947
◆<星>公共住宅二次市場価格、1996年初のレベルまで下降
【シンガポール】今年第2四半期の住宅開発局(HDB)住宅の二次市場価格(中古価格)は、第1四半期の-7%に続き4.2%ダウン、1996年初と同レベルになった。このことは1996年初から今年第2四半期の間に二次市場でHDB住宅を購入した約10万世帯に関しては市場価格が購入コスト以下に下降したことを意味する。
HDBが先週金曜(7/31)発表したところによると、第2四半期のHDB住宅二次市場価格はピーク時に比べ21%下降した。しかしアナリストは今年はそれほど大幅な落ち込みはなく、4~5%の下降にとどまると見ている。
今年第2四半期の中古HDBフラットの購入申請者は1万4357人と、過去最高をマークした。HDB住宅を、HDBから直接購入(一次購入)すれば、安上がりだが、数年間の待機を覚悟せねばならない。これに対して二次市場ではせいぜい数ヶ月で適当な物件を見出すことができる。こうしたことから、中古価格の値下がりで、多くのバイヤーが二次市場にスイッチしたものと見られる。
二次市場価格がいつ底入れするかは、国内経済動向の如何にかかっているが、二次市場における需要が拡大すれば、値下がりにブレーキがかかるものと見られる。1997年には約4万世帯が二次市場でHDBフラットを購入したが、今年はその数が5万世帯に拡大する可能性が有る。シンガポール全国にはHDBフラット75万戸が存在するため、換言すれば15戸に1戸のオーナーが変わることになる。(BT,ST:8/1)
|