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1998-08-01 ArtNo.15941
◆<印度>ミニ高炉の銑鉄生産過剰を輸出で解消?
【カルカッタ】鉄鋼業界の第2線プレーヤーが市場開放政策導入後に設けたミニ高炉(MBF)が続々稼働したにも関わらず、需要が期待したほど伸びなかったことから銑鉄の過剰供給が生じている。
スチール・シナリオ・ジャーナルが主催した“銑鉄/コークス市場の潮流”と題するセミナーで、鉄鋼産業開発コミッショナーのR.K.Prasannan氏が語ったとろによると、スチール・オーソリティー・オブ・インディアLtd(SAIL)、インディアン・アイアン・アンド・スチール・カンパニーLtd(Iisco)、Rashtriya Ispat Nigam Ltd(RINL)等の大手の生産レベルは変化していないものの、MBF銑鉄部門の設備稼働レベルは1996/97年度の80%から1997/98年度には50%に下降した。
域内市場の需給バランス不均衡や海運料の値上げにより、設備過剰が加速された上、価格の低迷状態が持続、コストも上昇したため、業界は一層打撃を被った。今年度はさらに設備能力の追加も予想されるため、見通しは暗い。
1991/92-1997/98年度の間にSAIL、IISCO、RINLの銑鉄生産量は年間160万トンから170万トンに拡大したに過ぎないが、MBFの年間生産能力は同期間に年間10万トンから229万トンに、実際の生産量も15万2000トンから170万トンに拡大した。また銑鉄輸入は1991/92年の15万2000トンから1992/93年の7万3000トン、1993/94年の2万1000トン、1997/98年の僅か4000トンに下降した。
これに対して輸出は1993/94年62万トン、1994/95年46万6000トン、1995/96年50万3000トン、1996/97年45万1000トン、1997/98年78万2000トンと推移している。
インドは目下、独立国家共同体(CIS)、ブラジル、中国、日本に次ぐ、世界第5位の銑鉄輸出国になっており、世界市場の5%のシェアを占めているが、第2線プレーヤーの製造能力はさらに100万トン拡大される見通しだ。目下主要な輸出プレーヤーはRINLで、第2線プレーヤーの輸出活動はそれほど活発ではない。また高価なBFコークに依存するMBF業界が国際市場でブラジルやCIS、中国と競争するのも困難と言う。(THBL:7/31)
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