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1998-08-01 ArtNo.15935
◆<馬>外務省、シンガポールの事態収拾能力に信頼表明
【クアラルンプル】マレーシア外務省は金曜(7/31)、シンガポール国内のマラヤ鉄道(KTM Bhd)終着駅タンジョン・パガルに設けられた両国の通関/移民/検疫施設の移転問題を巡り、マレーシアは引き続きこれらの施設をタンジョン・パガル駅構内にとどめ、旅行者の出入国手続きを処理すると確認するとともに、シンガポール側の事態処理能力を信頼していると声明した。
アブドル・カディル外務次官は、「シンガポールにはこの方面の問題を処理する能力があるため、列車乗客には何ら不便は生じないと思う。正常な列車の運行確保はシンガポールに委ねたらいい。当然シンガポールには全ての検査を実行する権利がある」と指摘した。アブドル次官がこの日発表した声明は、事態の経緯を以下のように説明している。
両国間の関係を配慮すると言う大前提の下、8月1日にシンガポールに赴く列車には如何なる遅延や齟齬も生じないものと信じる。
もしシンガポールがタンジョン・パガル駅の通関施設をウッドランズに移転しなければ、このような問題は発生しなかった。
シンガポールは1998年4月24日付けの書簡で、1998年8月1日よりマレーシア側の通関/移民/検疫施設をマレーシア国内に移転するよう通知、このことが紛糾の発端になった。シンガポールは、同書簡の中でマレーシア関税徴収法を廃止することも付言している。
マレーシア政府は1990年にダイム・ザイヌディン当時蔵相とシンガポールのリー・クアンユー当時首相との間で調印されたシンガポール国内のKTM所有地に関する協議要点(Pointe of Agreement)に関して両国間に解釈の相違が有ることがハッキリしたことから、タンジョン・パガル駅の通関/移民/検疫施設を移転しない方針を決めた。
シンガポール内務省官員は1997年7月2日付けの書簡の中で1998年8月1日以降、マレーシアはその通関/移民/検疫施設を最早タンジョン・パガル駅内に留められなくなると通知した。
1998年5月14日両国代表の会談の席上、マレーシア側がウッドランズ・チェック・ポイント内にマレーシア側の通関/移民/検疫施設を設けるよう求めた際には、シンガポール側は、マレーシア側が同オプションを行使する機会は最早失われたと、拒絶した。
1998年7月17日、シンガポールはマレーシアが通関/検疫施設をタンジョン・パガル駅に留めることを認めたが、移民施設はシンガポールの国境外に設けるよう求めた。(ST,BT,LZ:8/1)
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