SEAnews 1998-08-01 ArtNo.15932

【シンガポール】地場4大行のライバル、ＤＢＳバンクの後塵を拝し、華僑銀行(OCBC)も外人タレントにビジネスの采配を委ねた。
香港人Au Siu Kee氏(51)が9月21日付けで、リー・センウィー会長に代わりＯＣＢＣの最高経営者(CEO)に就任、リー氏はその後も会長の座を維持する。
リー会長は木曜(7/30)に発表した声明の中で、同行は特定領域における世界的競争力を備えた銀行になることを目指すＯＣＢＣ2000ビジョンの実現を委ねるＣＥＯ候補者を物色してきたが、終に適任者を発見したと述べている。
アウ氏は長期にわたりハンセン・バンクに勤務、1995年に副会長兼ＣＥＯに就任した。1996年香港バンカー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれたアウ氏は、2カ月前に就任したばかりのスタンダード・チャータード・バンクのグループ・エグゼクティブ・ディレクターを辞職、ＯＣＢＣに奉職する。
某観測筋はＯＣＢＣはファミリー・ビジネスを外部の専門家に委ねる伝統に戻ったものだが、アウ氏の大部分の経歴はハンセン・バンクにおけるもので、国内消費者ビジネスを中核とするハンセン・バンクの経歴が、ＯＣＢＣ2000のビジョンにマッチするのだろうかと疑問を呈している。
これ以前にＤＢＳバンクはＪＰモルガンの管理職ジョン・オールズ氏にＣＥＯを委ねている。(ST,BT:7/31)