1995-05-13 ArtNo.1592
◆<越>インフレ抑制が最大のハードル:中央銀行総裁
【シドニー】ベトナム経済が目標とする年率10%の成長を実現するためには、インフレ抑制が不可欠で、また最大のハードルと言う。
ベトナム中央銀行のCao Sy Kiem総裁はこのほど当地でBT紙のインタビューに応じ、以上の考えを語った。昨年のインフレ率は洪水に伴う食品の値上がり等から15%に達したが、同率を10%に抑制し、同レベルを維持することが、目標とされている。80年代には700%にのぼったベトナムのインフレ率は93年には5.2%に抑制された。安定した経済成長を実現する上では、赤字経営の国営企業に対する貸出を抑制する等の引き締め措置が採られる。これまで国内信用の95%が公共部門に向けられてきたが、民間部門のシェアを50-60%に引き上げ、取り分け中小企業への融資を拡大することが目指されている。また債券市場の育成が図られており、政府財務証券の発行は約2億米ドル、民間部門の社債発行も3億米ドルに達している。金融市場の規制が緩和される中で、米国銀行2行を含む銀行21行に営業免許が与えられ、また日系を中心とした外国保険会社の代表事務所開設も増えていると言う。(BT:5/12)
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