SEAnews 1998-07-28 ArtNo.15872

【シンガポール】ヒューレット・パッカード(HP)はシンガポールの地場電子会社ＧＥＳと提携し、業界の平均価格を8～10％下回るＰＣ(ﾊﾟｿｺﾝ)を製造、ノーブランド・クローンＰＣのシェアの切り崩しを図る。
ＧＥＳは同計画の下、当面シンガポールとフィリピンに約300万米ドルを投じて工場を建設、ＨＰ社のためにＰＣを製造する。クローンＰＣメーカーの強みはセット・アップ・コストが微々たるもので、加えてその時々の時価で仕入れた最新のマイクロプロセッサーやメモリを装備したシステムを直ちに顧客に提供できること。これに引き替え大手はその製品が市場に投入されるまでに時間がかかり、価格も高めにならざるを得ない。
このためＧＥＳは最も生産コストの低い地点に工場を設け、価格変動の激しいプロセッサーやメモリは現地で調達、モニター／キーボード等の価格変動の少ないものだけを海送することにより、コストの引き下げを図る。
既にブランドＰＣとクローンＰＣの価格差は2年前の30％から15％に縮小しているため、一層の値下げにより、攻勢をかける計画と言う。(BT:7/27)