SEAnews 1998-07-27 ArtNo.15858

【シンガポール】これまで内務省移民登記局により手がけられてきた外国人就業認可業務は、9月1日から労働省に引き継がれ、制度そのものにも改良が施される。
これまで月額給与2000Ｓドル以下の者はワーク・パミット、2000Ｓドルを超える者にはエンプロイメント・パスが発行されてきたが、今後は技術と所得水準により6つのカテゴリーに分類され、それぞれＰ1、Ｐ2、Ｑ1、Ｑ2、Ｒ1、Ｒ2のワーク・パスが発行される。
月収7000Ｓドルを超える者にはＰ1パスが、月収3500を超え7000Ｓドルまでの者にはＰ2パスが、それぞれ発行される。いずれも当初の有効期間は2年で、その後は有効期限3年のパスに更新できる。しかし特別のケースに関しては5年のパスも発行される。
Ｐパス所持者には外人労働者税は課されず、また雇用数の制限もない。Ｐパス所持者の配偶者／児童には扶養家族パスが、本人の両親及び配偶者の両親には長期ソーシャル・ビジット・パスが発行される。
熟練労働者や技術者(下位の既存エンプロイメント・パス所持者や大部分の既存3年期限ワークパミット所持者)にはＱパスが発行される。月収2000Ｓドルを超え3500Ｓドル以下の所得者にはＱ1パスが発行される。この種の労働者には5科目Ｏレベル(中卒)、もしくは全国技術証明(NTC:小・中卒技術認定)－2(中卒)に相当する資格が求められる。Ｑ1の給与レベルも技術資格も満たされない場合も特殊なケースを配慮しＱ2パスが発行される。
Ｑパスの当初有効期間は2年で、更新時に3年に延長される。Ｑ1パス所持者の配偶者や児童には扶養家族パスが発行されるが、Ｑ2パス所持者には同特典はない。雇用主にとっては労働者税を支払う必要がなく、雇用領域や雇用数にも制限がない。
半熟練／未熟練労働者(大部分の既存2年期限ワーク・パミット所持者)にはＲパスが発行される。ＮＴＣ－3(小卒)に相当する技術資格を有するものにはＲ1パスが発行される。この種の労働者を雇用する雇用主には月額100Ｓドルの外人労働者税納付が求められる。ＮＴＣ－3レベルの技術資格を有さぬ者にはＲ2パスが発行される。この種の外人労働者を雇用する雇用主には、既存2年制ワーク・パミット所持未熟練労働者に適応されているものと同額の外人労働者税の支払いが求められる。Ｒパス所持外人労働者の配偶者や児童には扶養家族パスは発行されない。
既存のエンプロイメント・パスやワーク・パミット所持者はその有効期限まで引き続き就業でき、更新時に新方式のパスに転換される。(ST,BT,LZ:7/25)