1998-07-25 ArtNo.15844
◆<星>デフレ時代に:6月の消費者物価、86年以来初めて下降
【シンガポール】シンガポールの6月の消費者物価指数(CPI)は1985/86年のリセッション以来初めて、前年同月比0.2%の下降を見た。これにより年初6カ月のCPIの伸びは0.7%となった。
CPIの伸びは今年に入って以来、1月の1.2%から5月の0.5%へと持続的な鈍化傾向を見せていた。このためアナリストらは6月にマイナス成長を見たことに驚いておらず、域内経済のダウンターンからシンガポール経済が終にデフレ時代を迎えたものと見ている。
ケイヒアン・リサーチのアナリストは、国内需要の軟化と、Sドル高に伴う輸入物資の値下がりがCPIに下方圧力をかけており、向こう数カ月もこうした傾向が持続、資産デフが顕在化すると予想した。
統計局が23日発表したところによれば、6月には運輸通信費(CPI比重16%)が-5.6%と、連続6カ月の下降を記録、以下衣料費(同上6%)-2%、娯楽費/家庭サービスを含む雑費-0.7%、食費(同上30%)+0.4%、住宅費(同上23%)+2.3%、保健費-4%、教育/文房具費+3.9%と続く。(BT:7/24)
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