1998-07-22 ArtNo.15797
◆<星>国産電子製品輸出、向こう半年も低迷:TDB
【シンガポール】シンガポールの国産非石油製品輸出の70%を占める国産電子製品輸出は、今年下半期も低調が見込まれる。
貿易開発局(TDB)が製造業界の声をモニターしたところでは、世界的な競争過熱、過剰供給、電子部品への値下げ圧力は今年下半期も持続する見通しだ。
国産電子製品輸出は6月には3.7%の成長を見たものの、第2四半期の伸びは2%のマイナス成長となった。
6月にはディスク・ドライブ、プリント基板アセンブリー(PCBA)、集積回路(IC)の輸出は5月のマイナス成長からプラス成長を回復した。パーソナル・コンピューター(PC)及びプリンター輸出は引き続きマイナス成長を記録したものの、落ち込みの度合いは小幅にとどまった。しかし四半期ベースでは、これら5品目はいずれも、第1四半期の実績を下回った。
ちなみに年初5カ月の米国における電子部品の新規発注額は2.7%にとどまり、昨年同期の15%の成長を大きく下回った。製品在庫も急増しており、供給過剰が窺える。チップ価格は引き続き下降、日本向けPC輸出は上半期に8.3%下降、下半期も軟調が予想される。US$1000サブPCの需要は旺盛なものの、シンガポールでは生産されていない。
新興工業国への電子製品輸出の成長も鈍化している。とは言えディスク・メディアとICの中国向け輸出やPC及び通信機器のインド向け輸出には成長が見られる。(BT:7/21)
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