1998-07-13 ArtNo.15683
◆<馬>タイム・エンジニアリング/レノン株の取引揃って停止
【クアラルンプル】レノンBhdの46.8%子会社タイム・エンジニアリングBhd(TEB)の株価が10日急落し、両社及び姉妹会社EPEパワー・コーポレーションの株取引が停止された。
TEB株価は執拗な財政難の噂から投げ売りされ、15.5Mセント(29%)値下がり、過去最低の38.5Mセントが記録された。しかしTEBの求めで2時30分に取引が停止された。レノン株は56.5Mセントと、6.5Mセント・ダウン、レノンの55%子会社EPEパワーの株価は2.72Mドルで変わらなかった。
TEBは「事業を解散するのか、破産申請を予定しているのか」とのロイター社の質問に、「そんなことは全くない。これまで通りの経営が続けられる」と語った。
しかしアナリストはTEBが債権者からの取り立てに対する保護を法廷に申請せざるを得ないものと予想している。同社は昨年末時点で25億Mドルの負債を抱えており、内19億Mドルが短期借入となっている。同社のテレコム部門は2001年までに実現が目指されるイコール・アクセスに向け、さらに3億~4億Mドルを投じてインフラを整備せねばならない。
TEBの財政難は、氷山の一角に過ぎず、レノン自身の負債は70億Mドル、その38%子会社ユナイテッド・エンジニアーズ・マレーシア(UEM)は140億の負債を抱えている。またレノンが60%出資するホテル・グループ、フェイバーの5億3180万Mドルの負債の多くは短期借入に属している。
UEMはその最大の収入源の南北ハイウェイ経営会社Plusの権益売却を図るとともに、組織再編を計画中だ。しかし同社は親会社レノンの32.6%権益買収に伴う23億4000万Mドルの借入を必要としており、またレノン株の買収で19億Mドルのペーパー・ロスも出している。(BT,ST,LZ:7/11)
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