1995-05-12 ArtNo.1566
◆<星>オチス、日本製造事業の移転計画
【シンガポール】ニッポン・オチスは円高に伴いその製造業務を欧州及びアジア太平洋地域に移転する計画だ。
オチスのバーノン・ステート社長(アジア太平洋地域担当)が9日、シンガポールで語ったところによれば、同社は向こう2~3年内に日本からの製造業務移転を実行する方針で、既に主要な業務移転先として欧州2カ所、中国1カ所が候補地に選定されている。アジア太平洋地域における同社営業額は1988年以来年率15%以上の成長をみており、昨年は12億5000万米ドルに達した。過去5年間に域内事業の拡張に1億米ドルを投じた同社は、今年第3四半期までに広州工場(US$2400万)を、来年1月までにはインドのバンガロール工場をそれぞれオープンする。ペナンの新工場(M$6600万)はエレベーター及びエスカレーターの完成品を製造するように設計されているが、最終的には一部の部品製造も手掛ける。同工場内に設けられたエンジニアリング・センター(US$200万)は98年までにエンジニア50人をリクルートし、フル稼働する。この他、ブルネイとスリランカ、その後ベトナム、インドネシア、中国にも新たな合弁工場を設ける。同社のアジア太平洋地域におけるシェアは17%に後退、三菱に追い越されたが、97年までにトップにカンバックする計画だ。 同社はこの日、向こう3年間に住宅開発局(HDB)に336台のエレベータを納入する総額2900万米ドルの契約に調印した。(ST,BT:5/10,STAR:5/11)
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