SEAnews 1998-07-09 ArtNo.15636

【クアラルンプル】アンワル副首相兼蔵相は7日、2－3％の今年の国内総生産(GDP)成長予測に再度下方修正を加える必要を確認するとともに、景気浮揚のため法人税率／所得税率を引き下げる可能性を示唆した。
この日催された民間業界代表との1999年度予算案対話後、以上の見通し明らかにした副首相は、リセッションに陥る可能性に関する記者の質問に「我々はそうならないことを望んでおり、各種指標の推移を見守っている」と語った。
マレーシア政府は昨年10月に国会に上程した予算案の中では、今年の成長率を6～7％と予測たが、その後4～5％、そして2～3％に、2度にわたり下方修正を強いられていた。しかし、今年第1四半期には、過去13年来初めて1.8％のマイナス成長が記録され、一層の景気低迷が予想されていた。
アンワル副首相は具体的数字を示さなかったが、ロイター社がエコノミスト12人の予測を集計したところ、平均値は－3.4％になったと言う。国営通信ブルナマは、副首相が近日中に関係発表を行うと報じている。
アンワル副首相はまた減税の他、投資／貿易規則の簡素化を通じて国内経済を刺激する考えを明らかにした。マレーシア政府は既に、70億Ｍドルの予算外支出、50億Ｍドルのインフラ事業開発基金、40億Ｍドルの輸出志向製造業融資、20億Ｍドルのロー・コスト住宅融資、250億Ｍドルのアセット・マネージメント会社(銀行の不良債権引き受け会社)創設等の景気刺激策を発表している。(NST,MBT,STAR,ST,BT,LZ:7/8)