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1998-07-08 ArtNo.15627
◆<印度>イスパット、Dolvi工場熱延鋼板の50%を輸出
【カルカッタ】イスパット・インダストリーズLtd(IIL)はマハラシュトラ州Dolviに建設中の年産300万トンの熱間圧延鋼板工場のハイコストな借入金をリファイナンスする上からも同工場の製品の半ばを輸出する方針だ。
IILのBarin Das副社長によると、Dolvi工場は今年12月には稼働する予定で、目下ドイツのKlocknerやFerrostahl等、欧州系商社と商談を進めている。またマハラシュトラ州政府は冷間圧延、表面処理、切断、サイジング等の下流部門ユニットを設ける計画のため、マハラシュトラ州内だけで100万トンの需要が見込める。このため製品の50%は外国市場に、30%はマハラシュトラ州内に、残りは国内の他の地域に供給される。
最近の東南アジアの経済危機から欧州や米国の商社と製品輸出の長期契約を結ぶ必要が生じており、その反面日本商社との商談はストップしていると言う。
同社の輸出収益は向こう5年間に2000クローに達する見通しで、こうした収入は4845クロー・プロジェクトのリファイナンスに供される。
新工場は僅か1500人の従業員により運転され、タタ・スチールのJamshedpur工場やSAILのBokaro工場の5万人を遙かに下回る。またキャプティブ発電所からの電力コストは1ユニット1.80ルピーと、州電力局の3.60ルピーを下回り、陸揚げコストもトン当たり1700~2000ルピーとSAILやタタ・スチールのそれを下回る。こうした低コストは国内市場でも、国際市場でも、同社製品の競争力の支えになる。
Vinod Garg取締役(Dolviプラント担当)によると、今年末までには年産150万トンのツイン・シェルエレクトリック・アーク・ホット・ストリップ・ミルが試運転を開始する。第2期工事分も1999年12月までに試運転を開始する予定だ。
同プラントでは1.2ミリの鋼板が製造されるが、既に1ミリ以下の製品を製造するアップグレード計画も立案されている。製品は当面マハラシュトラ州内に供給されるが、1年後には北部インド市場への進出を図る。
数年前に稼働した海綿鉄工場の年産能力を現在の130万トンから180万トンに拡張する工事(24クロー)は今年10月までに完成する。この他、米国Midrexの海綿鉄製造能力も年間220万トンに拡大されると言う。(THBL:7/7)
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