1995-05-11 ArtNo.1559
◆<馬>政府、電気料値上げ見送り
【クアラルンプル】マレーシア政府は9日の閣議で電気料の値上げを見送る方針を決めた。
業務用及び家庭用電気料を3月に遡ってユニット当たり平均0.8Mセント(4%)値上げすることは、政府により総選挙前に承認されていたが、発表は選挙終了後の4月26日まで控えられていた。このため電力会社トゥナガ・ナシオナルBhd(TNB)の値上げ発表後、産業界、消費者協会、労組等から、選挙で65%の支持を獲得後直ちに値上げを発表した政府の姿勢に対する不満が表明されていた。こうした中でアンワル副首相は先週土曜、政府は組閣後の初閣議で同決定に見直しを加えることを約束していた。レオ・モギー エネルギー通信郵政相は閣議後、政府は電気料値上げの諸物価に及ぼす影響や一部の者が便乗値上げを行う可能性に配慮し、値上げを認めぬ方針を決めたと語った。また新料率に基づき徴収された超過分は返却するようTNBに指示された。TNBは燃料費の値上がりや独立電力供給業者(IPP)制度に伴うコスト上昇を理由に値上げを求めていた。TNBは新料率により2億Mドル余の増収が見込まれていたが、値上げ見送りの方針が発表された後、TNBの株価は9.75Mドルに、1.15Mドル値下がりした。同社株はこれ以前には11Mにまで値上がりしていた。(ST,BT,LZ:5/10)
|
|